香港にしては早い朝の「香港・新空港」のターミナル2・・・ターミナル1はボーディングブリッジもあるが、今のところ、ターミナル2は、空港駅を挟んで、「反対側」にあるが、チェックイン機能のみで、大天井、大空間のロビーと、チェックインカウンターだけが、ずらーと並んでいる。
実際の搭乗には、手荷物を預けたあと、機内持ち込み品だけもって、ターミナル1に移動して「出国手続き」するか、ターミナル2で「出国手続き」した後、専用の移動モノレールで、「ターミナル1」側に出るかである。 どちらにしろ「ターミナル1」に行かなければならない。 で、「ターミナル2」の「案内所」の「ねーさん」に、「受付開始時間」を聞いてみた。 朝なので、機嫌が悪かったのか、喧嘩をうるような「英語」で、「そんな事わかんないわよっ!!!!」と言われた・・・。うーむ、威勢がいい・・・だけど、なんで、何もわかんないのに、「案内所」に座っているんだよ・・・。 まあ、しばらく妹と、その辺りと想われるあたりで、待っていると、「カウンター」に表示が出て、「荷物」の受付と、航空券のチェックがはじまった。 のんびりと、荷物のテープを持ちながら、どこからともなくあらわれた、ねーさん、にーさん達の一団が、のんびーりーと、「受付」をはじめた。 で、荷物預けると、重量制限も本当は20キロだが、その「ど派手」な、「青白柄」の「漢方薬」の山積み行李2バックは30キロ。 某日系航空会社なら、少しのオーバーでも、超過料金を取られるところだろう。 だが、そこは「大陸系」の航空会社で、いい加減に、なーにも言われず、無料でおっけー。 一応、「気休め」の割れ物、取り扱い注意のシールも貼ってくれた。真空パックの漢方薬やので、重いけど、ぽにょぽにょ弾力はあるから、大丈夫だろ・・・。だけど、万一、破れたら、「強烈」な匂いがするだろうなぁ・・・ ここは、運にまかせるしかない・・・。 そして、「香港・新空港」は、それでも、日本より持ってきたドライバーのような工具やLAN配線など、が一個、パスポートや貴重品などの機内持ち込み手荷物と、二つの大きな手荷物を、カートにのせて 運べるので、「ターミナル2」では、「出国手続き」をせず、「ターミナル1」まで、妹とごろごろ、カートで歩いていった。 段差もないので、かえってそのほうが、「楽」なのである。 「ターミナル1」で、出発時間3時間前だったが、「妹」は、仕事に行くので、「早めの別れ」となった。 「妹」は、「泣いていた」。めったに、泣く事はない「妹」・・・いつも冷静な「妹」・・・。 「本当に、ありがとう・・・」、妹に、私も、何回も、涙声でいった。「妹」を抱きしめて、「元気で・・・」と・・ 「さよなら。」は、言わないよ。と言った。「そうだね。」と「妹」は言った。「またね。」と・・・と、「またね。」と、言って、「出国手続きゲート」をくぐった。最後まで、「妹」は、手を振っていた・・・・。 いつまでも、いつまでも・・・・。 そうして、ゲートのかなたに、「妹」の姿は、消えていった。「ありがとう・・・・」・・・本当に・・・。 本当に、ありがとう。私のたった一人の兄弟、大切な妹、妹夫婦・・・ 懐いてくれた、素直で、元気一杯の「甥っ子」・・・・。 また・・あおうね。その時は、もっと元気になれているように・・・。 そして、センサーを過ぎて、「一歩」を踏み出した。 「出国手続き」・・・・女性の出国係官は、まだ、早朝という事で、暇そうだった。 「入国」の時の、夕刻の「長蛇の大行列」が、「嘘」のように、今度は、「ガラガラ」だった。 女性の出国係官は、また、パスポートの「写真」を見て、また、目を白黒させていた。 暇なのか・・・「どうも、写真が違う。」、「あなた、何かしたの?」とひたすら聞いてくる。 「なんか、頬が痩せてるし、白髪だ。」と言う。 あんまり、うるさく聞いてくるので、「ジャパニーズ ダイエット」と答えておいたら、「オー、マジック」だって・・・。女性だけに気になるのか、どうやってやったんだとか聞くので、「食べる量を減らした」と答えておいた。 なんか、興味深々らしい・・・が、納得したのか、次の人も並び始めたので、スタンプを押してくれた。 まー、行きのイミグレーションで、さんざん聞かれたので、二度目なので、そんなに焦りもしなかった。 それでも、まだ、乗る便の出発まで、2時間はあるが・・・・「妹」の話だと、「大陸的」に、「突然」、搭乗口や、時刻の変更がよくあるらしい。 まだ、「遅れる」なら、ともかく「早く」行っちゃう事も、まれにあるとか・・・。 とはいえ、指定された搭乗口まで行ってみると、まだ、その前の便「台中」行が、搭乗案内をしていた。 案内のディスプレイ表示では、その搭乗口であるのは、間違いないようなので、「妹」に公衆電話から携帯電話に搭乗口まで来た事を伝えて、もう一度「ありがとう。お世話になった、アマさんや旦那さん、甥っ子、漢方の先生にお礼をくれぐれも伝えてください」とお願いした。 「妹」も「安心」したようだ。 さて・・・まだ2時間もあるので、空港内の搭乗口付近を探したが、「椅子」はあるものの、「ほか」には、電話と受付カウンター以外、何も無い。 なので、もう一度、上に上がり、喫茶店らしいところに入った。 オレンジジュースを頼んだら、日本円で、900円もした!!! たかっーーーーーーー!!!!! こんな時は、ペットボトルのミネラルウォーター程度でいいのだが、イミグレーションの前には、「そのようなコンビニのような店」があって、「エビアン」とか日本円で200円くらいで、置いてあるのだが、開封しちゃうと、機内に持ち込めない。 かといって、イミグレーションを越えると、今度は、あるのは、「化粧品とか高級品とか電化製品とかレストラン」などの「高級店中心の店ぞろい」で、 そういう飲料水や軽食のような、「売店」みたいなものはない。 しかも、軒並み値段高いし・・・・。 仕方ないので、「オレンジジュース」で、「粘って」、その後は、1時間前には、また、なーにもない搭乗口に移動して、座席で、ぼーとしながら待った。 今度も、ガラガラかと思ったら、「現地のツアー団体」が三団体・・・150人くらいは乗るのだろうか。 行きとは、えらい違いである。 相変らずの、「前後運転台」つきのバスだが、満席どころか、結構、ぎゅうぎゅう積めである。 そんな、バスが2台出るくらいは、人が乗っていた。 これくらいは、たまには、乗ってくれないと、原油高騰のおり、運行取りやめになっちゃうよな・・・と、思ったりした。 だけど、今回は、行きより混んではいたが、もう、パニック症状用の薬も飲んでいなかったが、窓側で、昼間の便であり、天気もよい事もあり、開放感もあって、そんなに、辛いとは思わなかった。 全ての3列シートの通路と窓側が埋まっているくらい乗っている。 上の荷物入れに荷物を入れようとしたら、ぱんぱんでうまく入らず、一部出して、分けなければならなかった。でも、まあ、上手く入ったので、それでよしである。 そして、「時間通り」、またまた「誘導路」を延々と走り、長い「滑走路」から、でかいターミナルビルをみながら、宙に軽々と飛び上がっていった。 ありがとう。HONG KONG。ありがとう。みんな。ありがとう。妹の家族たち。ありがとう。漢方の先生・・・。 眼下の摩天楼は、朝のラッシュを散りばめながら、ビル群が輝いている。 また、近くで見ると、汚くみえた湾内の海も、朝日に輝いていた。 点々と見える島々を最後に、「香港」は、はるか雲の下に消えていった。 飛行機内は、団体客の会話は賑やかだが、そんなにマナーも悪くなく、寝ている人や新聞読んでいる人やいろいろだ・・・。 機内食のサービスもはじまり、台湾上空を過ぎると、時々揺れるが、トイレの行列以外は、順調である。 そして、沖縄上空を過ぎると、シートベルトサインが出て、まもなく、開門岳・・・そして、桜島が見え始めた。 また、「香港」とは違う、「日本」の「緑の山」と「海」・・・・。 「瑞々しく、美しいな・・・・」と思った。 定刻どおり、滑走路に滑り込み、「香港・新大空港」と比べると、とてもちっさい、国際線ターミナルブリッジにつながれた。 団体さんとともに下りる。 で、「団体」さんは、「外国人」窓口なので、「日本人」窓口は、私ともう一人くらいしかおらず、これまた、がっらがらであった。そこから先は、階段だけだし・・・ローカル空港の国際線だからなぁ・・・ で、「手荷物」も「例のど派手な青白柄」の「行李」が、壊れもせず、早々に出てきたので、「税関」に真っ先に、向かった。特に、お土産品もないので、申告品もないので、申告品なしにいった。 まだ、団体さんは下りてきていないので、「税関」の男性係官も、ひまそーである。 ツーリストの団体でもなく、一人で、たった一週間の「わりに」、「妙」に荷物が多く、「どはで」なでかい「行李」バックを入れて、4っつのでかい荷物。 もー、ちょうど「暇」な「税関の係官」に「徹底的」に調べられた。 「香港のどこ」に「滞在」していたのか。「目的は?」、「今までの渡航経験は?」「この膨大な荷物と、ど派手な行李」は何か?」、ひとつひとつ、別に何も困るものはきないので、淡々と答えていった。 特に関心を示したのが、その「漢方薬」で、「漢方薬の先生」からもらった、「証明書」を見て、一応、納得したのか、だが、「ほー、この薬そんなに効くんですか。いや、実は、私の身内にもいましてねー。ほほー。ところで、明細はみましたけど、よくわかんないんですけど、ワシントン条約に違反するようなもんは入ってないですよねー?」(こっちの方言丸出しで)「たとえば、寅の皮とか・・・」・・・・ 「とらのかわ」・・・・「あのー、いくらなんでも、飲物や薬品には、とらのかわは、入れないだろーさー。」と思ったが、いや、そりゃぁ、さすがに無いと思いますよ。私も専門家の漢方医でないから、わかんないけど、中身の明細は、それにある通りですから、それ以上は、わかりませんけど。装飾品じゃあるまいし、飲物には、普通入れんでしょー。日本人駐在員の東京とかの家族とか子供達も、もって行ったりして、成田空港や関西空港税関で、持込で問題ないみたいですから。」 「そりゃ、そうですよねー。はっはっはっ・・・」(はっはっはっ・・・ぢゃないよ・・・全く・・・・) で、ついでに、妹の家の配線器具や工具の残材などを見られて、「ほほー、あっちってこんなのが進んでいる感じがするんですけどねー」とか言われたが、「日本人向けという意味では、そうでもないんですよ。結構、値段も高いんですよ。」(これは、実感したし)「ほっほー」(ほっほー・・ぢゃないよ。全く) 一人旅の、「ツーリスト」でない、ビジネスでも観光客でない、ラフな服装の「一個人」なので、いろいろ聞かれる。まして、パスポートの写真と変わりすぎなので、尚更、怪しまれる。 だが、まもなく、香港人の団体の方々が下りてきはじめたので、「暇」な「時間」は、終わり、「結構ですよ。おつかれさんでしたー」とか言って、通してくれたので、「はいー。おつかれさまですー」と言って、無事、自動ドアをくぐった。 外の日本の空気は、「季節」が進み、この南国の緑でも、「秋の気配」を感じられるようになっていた・・・ こうして、「いろいろな人の生活にふれ、各種のミッションと、治療、出会いと別れ」の時間は、ようやく、無事に終った・・・・ふぅ・・・ 大きく、母国の「空気」を吸い込んで、「よしっ」と、カートを押した。 |
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