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二回目の卒検、コースは、前回と異なる一コース。
場内は、奥鋭角と、左方向変換である。検定員は、前回と異なるB検定員。 穏やかな人だが、かなりこの教習所でも、お偉いさんだ。一コースは、大型一種持ち同期生が、一発で卒検に通り、卒業していったコースで、主要交差点に坂道発進が必要なところもなく、一番距離も短く、学校や病院もないコースである。目標物もはっきりわかりやすいところにある。天候良好、無風である。エンジンもクラッチの調子も、気温がほどよく高く、よい感じである。何とか、ものにしたい。そろそろ、帰りたい。証人は、いつも自信満々の関西からの同期生である。 まず場内課題、練習した鋭角は二回切り返しで、無事通過。方向変換も、後方五十センチも、今回は検定員は、降りて行かず、よし。発進して。と言われた。合図、確認関係を怠らず、最後のキャツアイも踏まず、無事、脱出した! 今度は路上である。教習所出口の急坂も、無事、エンストなく発進。 国道に沿って、四十キロ制限の黄色線を進行していく。 両ミラーで後輪、後続車と車体位置を確認しつつ、降りて行く。 降りた信号は青。右折合図、右折確認、交差点確認、横断歩道、振出を見て右折して、森道に入る。 制限三十キロ。上り坂だが、いつもと様子が変だ。出力が上がらない。どんどん速度が落ちて行く。アクセル踏んでも、上がらない。慌てて、ギアをいれ変えようと、クラッチ踏んだら、尚更、失速した。 ギアを入れ替えたが、時既に遅く、失速して、突然、エンストした。 慌てて、坂道発進しようとしたが、慌てているので、失敗。退行。二度もである。 交差点でもなんでもない上り坂で、失速しエンストするとは。初めてだ。 後は、ボロボロになってしまった。終点で検定員と交代、気まずい雰囲気の中、教習所に戻る。 証人の同期生は、「ありゃりゃ」という感じで、降りていき、検定員とのんきが車内に残った。 一言、「交差点で、ギアミスしたね。直進対向車も右折先対向車もいなかったから、減速チェンジで三速に落とし忘れてたんだな。 だから、上り坂で出力不足でエンストしたね。あの場合は、ギアを入れ替えるならセカンドに入れないと上らないよ。いずれにしろ、交差点通過速度が、なまじっか空いてたものだから、減速しきってなかったので、ギアミスに気がつかなかったんだ。交差点は徐行だからね。まあ、場内課題はよかったです。何の問題もなかった。後は管理者から発表するので、お待ち下さい。」 上に上がり待合室に行くと、関西からの同期生が、「あれはあかんわー。信じられへんなー」とか言いつつ、なんか嬉しそうである。 間もなく、U管理者が、今日の検定を受けた全車種の全員を集めた。四人である。結果、全員、不合格であった。さすがに、今回は、ちょっと堪えた。もう、やめよう。帰ろう。元々、鈍臭い運転苦手なのんきには、そもそも、無理な免許だったんだ。疲れた。心底、そう思った。自分に自分で嫌気がさした。 指導教官の「M教官」に報告し、詫びるとともに、「もう戻ろうと思う。自分には無理な免許でした。一生懸命ご指導いただき、申し訳ありません。」と話した。 すると、「M教官」は、穏やかに、こう言った。 「ギアミスしたんでしょ。でも、前回失敗した場内は、上手くいったじゃないですか。前も言ったけど、何が失敗したか明確でなく、すべてが、悪かった。または、悪かった点が自分で自覚できないと言うのが、一番、厄介なんです。今回は、前回ダメだった場内はよかったと検定員からも聞いてます。路上の退行以外は、おおむね良好だったようです。大型仮免許取得前ならともかく、仮免検定だって、一発で通る人は、少ない中、苦労してここまで来たんじゃないですか?それを全部、無駄にするんですか?最後の最後じゃないですか?これだけ責任の重い、難しい免許と車体にとりくんで、ここまで来てるんですよ!練習の機会と時間が増えたと考えましょうよ。確実に進歩しているのは、私が一番わかっています。」 「M教官」は、めったな事では、そういう言葉を使わない慎重な教官である。 信じて、もう一度、やってみるか。 すると、「K教官」が建物の上から大声で、教習所からホテルに帰るのんきに、叫んだ。 「男が一度始めた事を途中でほうり出すとは何事かあ!一度や二度の失敗でぇ!」 「K教官」は、外見や話し方が武田鉄也の歳くった感じに、そっくりなのである。この時も、そっくりだった。 よし、仕切り直しだ。頭を下げ、気持ちを入れ替えた。 ![]() |
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